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製造から20年以上経ている固形墨のご紹介。
☆固形墨は数十年で円熟
造られたばかりの墨はまだ若輩、乾ききるのに少なくとも三年かかり、さらにニカワが熟成されてその特性が安定するのに三年を要します。乾きの足りない墨を打つとトツトツと重苦しい音がしますが、枯れるとカチカチと澄んだ音をたてるようになります。「枯れる」とは墨が水分を失い二カワが熟成されて生じる好ましい経時変化を意味します。
煤は純粋に近い炭素の集まりで、その粒子の隙間を二カワが埋めて固形墨が成り立っています。炭素は常に安定ですが、二カワは動物性のたんぱく質ですから長い間には変質します。
一般に墨が本来の価値を発揮するのは製造後20年〜50年とされます。さらに年月を経てニカワが全く老化すると、粒子の粗さが目立ちニジミも艶も消え死墨化するといわれています。
☆墨のおはなし☆
登録アイテム数: 6件
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